いきいきライフプラン

電気代が安くなる「ふるさと納税」!?

荻原 博子氏
荻原 博子(おぎわら ひろこ)
経済ジャーナリスト

難しい経済と複雑なお金の仕組みをわかりやすく解説。時代の一歩先を行く分析力に定評あり。「65歳からは、お金の心配をやめなさい」(PHP新書)「マイナ保険証の罠」(文藝新書)「年金だけで十分暮らせます」(PHP文庫)「5キロ痩せたら100万円『健康』は最高の節約」(PHP新書)など著書多数。

暑い夏がやっと終わったと思ったら、この冬は、寒気の影響で昨年以上に寒くなるかもしれないということです。
そうなると、心配になってくるのが暖房の方法や、そこでかかる電気代です。
どうすれば、この冬を暖かく過ごすことができるのでしょうか。すぐできることから5つの対策を見てみましょう。

3つの"首"を温める。

人体にある3つの首とは、手首、足首、そして頭を支える首です。この3つの首には太い血管が通っているので、ここを温めれば暖かさを感じやすいし、逆に冷やせば涼しさを感じやすくなります。夏はここを冷やし、冬は室内でも手袋、レッグウォーマー、マフラーを着用すれば、暖かく過ごすことができるでしょう。

100円ショップで、手軽に二重窓。

窓から寒い冷気を入れないために、手軽に買えるのが100円ショップの窓ガラス断熱シートやプチプチ(緩衝材)。窓に貼れば、寒い外気を防ぐ二重窓の効果あり。隙間風防止ストッパーなども、合わせて上手に使うと部屋が暖かくなります。

湯たんぽ、生姜湯で体を温める。

湯たんぽは、冬の睡眠の必需品。寝る前に生姜湯などで体を温め、適度な温度の湯たんぽで足先を温めれば、ぐっすり眠ることができます。

冬でも扇風機併用。

扇風機といえば夏に涼しくしてくれるものですが、実は、冬でも活躍します。
暖かい空気は上にたまりやすいので、扇風機を上向きにすれば、サーキュレータ―がなくても暖かな空気が下に降りてきます。

「ふるさと納税」で、電気代が安くなる?

最近は、「ふるさと納税」の「お礼の品」として、「クリーン電気」をさまざまな自治体で出すようになってきました。
たとえば、中部電力グループの販売会社「中部電力ミライズ」では、三重県、長野県、静岡県、岐阜県内の計17の市町村と提携して、そこでつくった「クリーン電気」を「ふるさと納税」の寄付の「返礼品」としています。対象の自治体に1万円の寄付をすると、「お礼の品」として150kWぶん、金額にして2500円の「クリーン電気」がもらえるというもので、家庭の電気代が2500円安くなるということ。

電気を「お礼の品」でもらえる自治体は、秋田県鹿角市、群馬県中之条町、愛知県豊田市、岡山県西粟倉村、大分県臼杵市、鹿児島県薩摩川内市などいろいろと出てきていて、東京都世田谷区も、7万円の寄付で2万円ぶんの電気がもらえる「ふるさと納税」を6月からスタートしています。
実は、2021年までは「電気には色がなく、地場産品かどうかわからない」と総務省は禁止していたのですが、その後、国がグリーン政策を推し進めたことで解禁となりました。これからは、国の電力買い取り制度で買取期間10年を過ぎた家庭の安い太陽光などが出てくるので、ますます「お礼の品」で電気が採用されるでしょう。
ただし、他の「お礼の品」と違い、電気はもらえる条件や地域の指定、電力会社を変えなくてはならなくなるところもありますから、興味のある方は「ふるさと納税」で電気を「お礼の品」としている自治体に直接問い合わせをしてみてください。