一昨年(2023年)、昨年(2024年)と2年連続で猛暑でした。夏らしい暑さが早くも6月に始まり、やがて体温超えの日も珍しくなくなり、夜になっても気温が下がらない熱帯夜が続きました。
すると次第に暑さが身体から抜けなくなり、蓄積されていくのがわかりました。冷房でホッとひと息できることは、大変ありがたいことです。しかし冷房に対する感受性も、暑さ疲れとともに変化していくことを忘れてはなりません。冷えや痛みがつらいと感じるようになったら冷房病です。
今回のツボは、膝の裏にある「委中」です。保冷剤を脇の下に入れると楽になるような時は、「委中」にも保冷剤を置いて横になってみてください。ホッとひと息つけると思います。
「委中」は身体を冷やしたい時にも、温めたい時にも使います。冷房で冷えた時は、温めると気持ちが良いものです。治療穴としては、ぎっくり腰の特効穴として知られています。冷房で痛みがひどくなった膝痛や腰痛は、夏でもカイロや電気あんかで温めると楽になります。
このツボは、身体の断熱材のような働きをしている「腎陽気」の増減に敏感です。「腎陽気」は暑さや冷房の冷えに耐えていると、それだけで消耗が激しくなります。水分不足は断熱材の生産に悪影響を及ぼします。足がつる時も「委中」周辺が固くなっていることが多いものです。
お薦めの食材は 「こんにゃく」です。冷房に疲れた身体には、熱々のおでんです。しかし薬膳的には、熱を下げる、身体を冷やすといった「寒」の性質を持った食材に分類されています。猛暑のデザートとして、こんにゃくゼリーを上手に活用してみてはいかがでしょうか。

【探し方】
膝の裏の中央
【ポイント】
暑さで熱がこもっているような時、膝の裏を保冷剤で冷やすと気持ちが良いものです。冷房病や膝痛、腰痛では、逆に温めてコリをほぐします。
膝の裏の中央
【ポイント】
暑さで熱がこもっているような時、膝の裏を保冷剤で冷やすと気持ちが良いものです。冷房病や膝痛、腰痛では、逆に温めてコリをほぐします。