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健康アドバイス

むくみのツボ<承山>

監修:鍼灸師/国際中医師/国際中医薬膳部 宮地つかさ

むくみは水分代謝が悪いと起こる症状です。特に疲れてくるとひどくなります。そのため立ち仕事が続いた夕方など、むくみと共に重だるさに悩まされることがあります。

水分自体はからだにとって必要不可欠なものですが、余分な水分はかえってからだに負担をかけます。そのような状態が自然界で起こるのが「梅雨」です。雨が続き、次第に気温も上昇し、私達のからだもじっとり汗ばんできます。このように水分が余分に残る状態を東洋医学では「湿」と呼びます。簡単にいえば湿気のことです。湿は皮膚にたまれば「あせも」ですが、からだの中にたまれば「むくみ」です。特に消化機能が低下すると水分代謝は低下します。そこで、胃腸の働きを活発にし、水分代謝をよくする食材を選びたいものです。中でもトウモロコシ、カボチャ、アズキ、ハトムギがお勧めです。梅雨時に胃腸の調子を崩すと夏バテにつながり、腰痛の一因にもなります。注意しましょう。

足のむくみは膝から下を全体的にマッサージするとよいのですが、立ち仕事の前に市販の貼るタイプの鍼や磁石をあらかじめ効果的なツボに貼っておくのも1つです。その時お使いいただきたいツボが「承山(しょうざん)」です。「承山」は膝の裏とくるぶしのちょうど中間点にあり、「膀胱経(ぼうけい)」という腎臓や膀胱など水に関係したツボの仲間に入ります。この仲間に属するツボは、背骨沿いや腰、膝など疲れや冷えに関係した部分に多く、ツボ同士のつながりも強いので、場所としては離れている「承山」も腎機能の低下や腰痛、膝の痛みによく使います。またスポーツの前に貼ると疲れ方が違いますし、こむら返りでお悩みの方にもお勧めのツボです。

承山(しょうざん)

【探すコツ】

ふくらはぎの中央ライン上で、膝の裏とくるぶしの中間点(アキレス腱から筋肉に変わるところ)

承山(しょうざん)